貿易実務検定試験A級対策マーケティング用語集詳細
<マーケティング> ・A級対策本体 トップページ ・参考ブログへのリンク 「マーケティング」・・・SWOT分析、4Pなどについてです。試験対策用ではなく実務用に書いています。 ・「マーケティング」用語 マーケティングは、用語を覚えるのがほとんどなので、覚えてしまいましょう。 用語の一部を簡単に紹介しただけなので、気になったら、参考書、もしくは、インターネットの検索で 自分で調べてみましょう。 ○基本となる用語: PEST分析・・Politics, Economics, Society, Technology. 外部環境の分析 SWOT分析・・Strength, Weakness, Opportunity, Threat. 自社分析 4P・・Product, Price, Place, Promotion. マーケティング実践の戦略 PLC・・Product Life Cycle. 製品の一生とそれに付随するマーケティング戦略 ○各用語: ●ライフサイクル・エクステンション 成熟期の段階を維持する様にマーケティング戦略再考。 何もしなければ、成熟期から衰退期に移ってしまうので、マーケティングを見直して、 成熟期の状態を長く維持する戦略です。 ●リバイタリゼーション デザインの見直しなどで新鮮さを維持。衰退期に使うと効果がある場合もある。 何もしないで同一の製品をそのまま売り続けると、マンネリ化するので、デザインなどの変更を 行うことで、新鮮さを感じさせます。場合によっては、この見直しが効果を出して売れ出す、という こともあります。 ●実勢価格方式(リーダーの価格)、競争価格方式(成長期に使うシェア取りの価格)、製品ミックス価格方式(製品群として) 4PのPrice戦略に関わります。 名のとおり、実勢価格方式は、プライス・リーダーが決めた価格に追随するような形で値段を決めます。 このため、各社の商品と価格がほぼ横並びに揃います。 競争価格方式は、競争してシェアをとるための価格です。 製品ミックス価格方式は、製品単体ではなく、セット販売などで、製品群全体として利益を出す価格方式です。 ●マーチャンダイジング マーケティングに沿った計画、実行、管理。小売なら商品選定、仕入れ、販売計画。 特に解説はしません。これは、このまま覚える用語です。 ●「デジュリスタンダード」「デファクトスタンダード」「コンソーシアム」 製品の統一規格が決まる方法です。メーカーごとにバラバラの規格ではよろしくないので、統一規格を 決めて、それに合わせる必要があります。 「デジュリスタンダード」は、政府・公共機関などで定められる規格です。 「デファクトスタンダード」はシェアをにぎったメーカーの製品規格に合わせられた規格です。 「コンソーシアム」は、予め複数のメーカーが協議して規格を定めるやり方です。 ●「製販同盟」「流通系列化」「カテゴリーキラー」 名前のとおりなので、特に解説はしません。 日本の流通系列化の手法が強固だったために、それに対抗するためにサプライチェーンマネジメントが 生まれた、という逸話があります。 ●CPFR(Collaborative Planning Forecasting and Replenishment) SCMと製販同盟の発展系です。生産・流通で協力して需要予測、生産計画、商品の補充を協力して行います。 ●VMI(Vender Management Inventory) 発注から到着までの納期を短縮する方法のひとつで、インバウンドロジスティクス(生産部品調達) で用いられます。 メーカーではなく、ベンダーの在庫として、メーカーの、もしくは隣接の工場・倉庫に納品され、発注と同時に ベンダーの在庫からメーカーの在庫に切り替わる、という方式です。 ベンダーがメーカーの在庫を常に管理して、使った分だけ補充する事で、納期の短縮を図ります。 インターネットで検索すると、いろいろなパターンが事例として出ています。 ●「質問応答方式」「観察方式」「実験方式」 マーケティングにおける、一次情報の調査の方式です。 「質問応答方式」は、アンケートなどで、質問して回答を引き出す方式です。 「観察方式」は、現場を観察する方式です。 「実験方式」は、テスト的に製品を出して反響を見る方式です。 ●「市場細分化」「デモグラフィック変数」「ジオグラフィック変数」「サイコグラフィック変数」「行動変数」 「市場」といっても、広い概念なので、市場をいくつかのパターンに区切って、それぞれの区切られた パターンについて戦略を練る必要があります。これを「市場細分化」といいます。 細分化の方法は、幾つかあり、どの属性を変数として利用するかの一例が、上に挙げた変数です。 「デモグラフィック変数」は、年齢・性別などの基本的な属性 「ジオグラフィック変数」は、地域などの属性 「サイコグラフィック変数」は、心理学的な属性 「行動変数」は、商品の知識・使用頻度などです。 ●「分化型マーケティング」「集中型マーケティング」「マスマーケティング」「ワントゥワンマーケティング」 上記の市場細分化と関係あり、どの市場をターゲットにするか、のマーケティング戦略です。 「分化型マーケティング」は、細分化した市場それぞれについての戦略を同時並行して行う戦略です。 「集中型マーケティング」は、細分化した市場の中から特定のひとつを選んで集中的にターゲットにする戦略。 「マスマーケティング」は、細分化せずに、それぞれの市場に対して手法を変えずに行う戦略です。 「ワントゥワンマーケティング」は、市場を細かく細分化し、顧客ひとりひとりに対して行う戦略です。 ●ビジネススクリーン(GE・マッキンゼーモデル) プロダクトポートフォリオマネジメントの拡張版です。 市場成長率(市場魅力度)と市場シェア(事業地位)を軸に、3X3のマスをつくり、マスの位置により投資/現状維持/撤退、の判断を 決めるモデルです。 ●AIDMA, AIDA, AIDCA, AIDAS 基本形がAIDMAです。 顧客が商品を買う過程の頭文字をとったもので、 「Attention⇒ Interest⇒ Desire⇒ Memory⇒ Action」です。 この順序を意識して、プロモーション戦略などがたてられます。 AIDCAのCは「Conviction」で、AIDASのSは「Satisfaction」です。 ●POP広告 (Point of Purchace) 商品紹介など、売るための広告です。 店頭ポスター、店頭チラシなどが該当します。 ●CRM (Customer Relationship Management) 詳しくは、ブログの「マーケティング」コーナーを見てください。 顧客の情報を共通管理して、営業やアフターサービスに役立てる手法です。 新規顧客をつかまえる戦略ではなく、既存顧客をつなぎとめてリピーター化する販売戦略です。 ●LTV (Life Time Value) 顧客が、トータルでどれだけ金を使ってくれるか、という考え方です。CRMのひとつです。 1回の売買だけで顧客を判断するのではなく、トータルで判断しなければなりません。 ●RFM分析 Recency:最終購買日、Frequency:購買頻度、Monetary:購入額、 を数値化して分析する手法です。CRMのひとつです。 これにより、「額は少ないが毎週買ってくれる」「以前はよく来ていたが、最近は来なくなった」 などの情報を分析して、商品構成や営業活動に役立てるのです。 ○国際マーケティング: ●APA(Advance Pricing Agreement;移転価格事前確認) 国をまたぐ多国籍企業である場合、親会社・子会社の間での取引は、法人税回避の目的で 不当な値段とならないように、資本関係がない会社との取引と同等の価格(Arms Length)で 売買しなければならない、という決まりがあります。 よく親会社・子会社間での取引価格(移転価格)をめぐって、訴訟が行われる ので、そうならないように、事前に税務当局に確認をして、その価格であれば正常な価格とみなす、 という制度です。 ●CODEX(国際食品規格) FAOとWTOにより設立された国際的な食品規格を定める委員会です。 添加物や栄養表示、リスク分析などの分野などがあります。 賞味期限の表示も、CODEXに絡んできます。 ●マラケシュ協定(WTO設立協定) 世界貿易機関(WTO)を設立するときの協定です。経済産業省のHPに和訳が載っています。 この協定の下に幾つかの協定があり、特に重要なものは、 ・1949年の関税及び貿易に関する一般協定(GATT) ・貿易に関連する投資措置に関する協定(TRIM) ・サービスの貿易に関する一般協定(GATS) ・知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS) など、です。 ●マドリッドプロトコル(商標の国際登録制度) 商標を国際登録する制度です。従来のマドリッド協定の内容が厳しかったため、「協定の議定書」と いう形で条約が結ばれました。日本も加盟しています。 ●マーケティング・リミックス 国際展開する場合は、国内と全く同じマーケティング戦略を使うことはできないので、 国際用にマーケティング戦略を作り変える必要があります。 これをマーケティング・リミックスといいます。 ●プロモーション・リミックス 国際展開する場合は、国内と全く同じプロモーション戦略を使うことはできないので、 国際用にプロモーション戦略を作り変える必要があります。 これをプロモーション・リミックスといいます。 ●国際価格エスカレーション 最終的な、国外での販売価格が、国内での販売価格と比較して高騰してしまう現象です。 高騰する原因としては、流通チャンネルが長いことによる中間マージン、関税、物流費用、 などがあります。特に関税は大きな要因です。 参考にした文献など ・貿易実務ハンドブックアドバンスト版 ・Wikipedia など **貿易実務検定対策の用語なので、用語の言い回しなどは、アドバンスト版をメインに参考にしています**
その他、特に載せていないが、出てきてもおかしくないマーケティング用語 (括弧内は、関連する分野) 3PL SCM PDCAサイクル ブルウィップ効果(SCM) ERPGモデル(輸出マーケティング) ミルクラン方式(調達物流) 一店一帳制 イノベーター理論(プロダクトライフサイクル) HACCP(食品) 過少資本税制(移転価格) ●新しい物流用語 ABL(Asset Based Lending)・・動産担保融資。